美白化粧品は本当に効果あるの?どれくらいの期間で?私の肌で検証したお話
美白したいんだけど、実際はどうなの?
私が美肌研究家になる前のことですが、メイクの講師をしていた頃、師匠が「美白化粧品は使っちゃだめよ。肌が乾燥するらしいわよ!」と、言っていたので、自ら検証してみたことがあります。
今回は美白成分がなぜ浸透するのか?本当に効果があるのか?それによってどうなるのか?自分の肌で検証したことをお話いたします。
美白成分の効果を引き出す仕組み
美白化粧品には美白剤が入っています。これをシミなど作ってしまうメラノサイトに届けます。メラノサイトは角質層のような浅いところには無く、表皮の1番深いところの基底層にあります。
美白成分をこのメラノサイトのある基底層まで浸透させたくても、肌は体を守るための何も浸み込ませないバリアゾーンがあります。美白成分が基底層まで到達するには、この皮脂膜や角質層、顆粒層などのバリアを突破しなければなりません。
バリアは皮脂膜という脂の層や、角質層という硬いバリア、脂の層が重なっています。美白剤は水溶液なので、そのままではこのバリアに弾かれ、浸透していくことはできません。
なので、この厳重なバリアを突破するには、これを壊すための浸透剤が必要になります。だから、美白化粧品には必ず浸透剤が入っているのです。
この浸透剤によって、バリアに穴が開けられ、美白成分の浸み込む通り道が出来ます。そして始めて美白効果が出やすくなります。
(もしも美白効果が実感できない人は、バリアの壊れ方が足りないので、しっかりバリアを壊すと肌の奥まで浸透します。ですが、必ず反動はあるので、この方法はお勧めしません。)
ですが、浸み込むのは美白成分だけというわけにはいきません。肌に美白成分が浸透するように穴を開けたのですから、そこから、メイク汚れや細菌など異物や有害物質でも何でも入っていくことが出来ます。
自分にとって都合の良いものだけが浸透するわけではありません。これが続くと何でも皮膚に入りやすくなったことで敏感肌になったりもします。
穴は浸透させるために開けても、今度は逆にその穴から、肌にとって大事なもの、肌の内側の水分も油分も蒸発していきます。なので、浸透させようとすれば肌は乾燥していくようになるのです。
そして、メラノサイトを壊しても、メラニンが異常を察知して、壊れたところにレスキューにやってきます。これがシミなのです。これは私の肌で既に検証済みです。
美白美容液は本当に効くのか?私の肌で検証したお話
いつだったか、私がまだ美肌研究家になる前のお話です。証拠写真がないのが残念ですが、私が自ら自分の肌を酷使して検証してみました。
長期で検証!シミが消えてその後どうなるか?
美白して消えたシミは、大きくなって復活するのか?
肌の美しいシミ1つない方が、美白美容液を作っていて、それを使って検証してみました。
小さな薄いシミがあったので、そこだけに毎日つけて、1か月も経った頃だったか、シミは消えていきました。ですが、数か月後、消えたはずのシミが今度は大きくなって現れました。もちろん、同じ場所にです。
これが、前述の
>そして、メラノサイトを壊しても、メラニンが異常を察知して、壊れたところにレスキューにやってきます。これがシミなのです。
が、証明された形になりました。
メラニンは皮膚に入ってきた外界からの物質の侵入を許さないので、何かが起これば、メラニンが取り囲むようになっているのです。だから、シミは消そうとするほどに大きくなったり濃くなったりしていきます。
短期で検証!乾燥肌になるのか?
美白美容液を使うと肌は乾燥するのか?
次もまた、私自身の肌を使って即効性があると評判の美白剤を浸透させて、肌が乾燥するかどうか? 即効性があるということはかなり乾燥するはずです。かなり大人気の美白美容液を買ってみました。
1本1万円くらいの美白美容液だったと記憶しています。この美白美容液は 「事前に手持ちの化粧水を必ず!塗るように」 と、言われたので、ぬるま湯洗顔の後に、化粧水を塗り、美白美容液を塗りました。
すると、その1回だけでかなり肌が乾燥して、小じわが発生しました。その小じわはしばらくの間、ずっと居座り続け、肌自体も乾燥したままでした。
解説
オペレーターが言っていた「お手持ちの化粧水を必ず!事前に塗っておく」、その理由は、化粧水の中の保湿剤や合成ポリマーがしっかり肌をラップしてくれるからでしょう。
化粧水のラップの役割で、美白美容液を使ったことによって起こるであろう肌の乾燥は感じにくくなります。こうすることでクレームや返品はかなり減ります。
お手持ちの化粧水なら、何でもよいということでしたが、市場に出回っている化粧水のほとんどが保湿剤や合成ポリマーの入ったものがかなりの数を占めているので、ラップの役割を果たせます。だから何でも良いのです。
ですが、私の化粧水は、乾燥肌の人が使っても物足りず捨ててしまうようなシンプルな化粧水です。保湿剤や合成ポリマーなど、肌の状態をごまかすものは一切入っていないので、もちろん肌にラップをかけたようにはなりません。
なので、この美白美容液を塗ったことによって起こった肌の乾燥はすぐにわかります。思った通り、美白美容液の浸透の威力がそのまま馬脚を現した形になりました。
浸透はバリア機能を壊して、成分を肌の奥に届けます。化粧品は洗顔からフィニッシュに至るまで、バリアゾーンが壊れやすい状態が重なります。
化粧品を使うごとにバリア機能を低下させる力が足し算ではなく掛け算でもなく、二乗で大きくなっていきます。それを毎日続けたら、かなりの乾燥肌になってもおかしくありません。
なので、私がぬるま湯洗顔でなく、洗顔フォームやクレンジングを使っていたら、バリアゾーンはもっと壊れて美白美容液の浸透の威力はもっと増したでしょう。浸透力=乾燥力ですからね。
その後、小じわを消して元に戻すのには、半年くらいかかりました。私でさえ半年かかったので、他の方なら数年かかるか、もしくはもう元に戻らないかもしれません。
まとめ
いかがでしたか?結局、傷んだ髪の方がパーマがかかりやすかったり、カールが取れにくかったりするのと同じで、肌も傷んでいる方が美白や保湿などの成分は効きやすいのです。
髪も肌も同じたんぱく質ですからね。だから、肌をわざわざ傷めて浸透させるのです。美白や保湿などの浸透は、バリアゾーンが壊れて傷んだ肌程、効果が出やすい。そういうことなのです。
ですが、シミを消そうとすれば、肌のトラブルを増やすだけで、乾燥・しわまでも引き寄せてしまいます。では、何もしない方が良いのかと言えば、それはそれで肌トラブルの元になりますが。
多くの女性のスキンケアは私から見ると、一時しのぎを求めているように見えます。それをやっているご本人からすれば、一生懸命やっているのでしょうが、一時しのぎと、スキンケアとは違います。
一時的にシミが消えたり、肌の調子が良くなっても、後でツケがやってきます。一時しのぎを求めれば求めるほど、肌は乾燥して、あらゆる肌トラブルを連れてきます。
短期で結果を求めれば、元に戻るのも早いどころかリスクが高い、けれど長期で時間をかけてケアした肌は結果は遅いけど、元に戻らないし、リスクもないのです。
美肌になりたくてやっていることがいつの間にか、肌を玩具にして楽しんで傷めているのです。確かに、夢や感情で化粧品を買うのは楽しいし、ストレス解消になり、一時的であっても結果も早く出た方が嬉しいでしょう。
ですが、それでは先で後悔するようなことにもなりかねません。もっと学んで、地に足をつけたスキンケアをしてほしいなと思います。